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【CHINA】コロナ影響に関する中国の補助政策について
2020.08.26
※ 本ブログはBUSINESS PARTNER 株式会社BPアジアコンサルティング の原稿提供により掲載しております。
コロナ影響が続いている中、中国税務当局の対応ではどんな変化があるのでしょうか。
コロナ問題が発生する以前から、中国税務当局では既に日常税務申告の電子化を推進していました。例えばネットシステムでの発票の購入申請及び郵送対応が可能であることや、個人所得税の年度確定申告は携帯アプリで申請が可能であり、還付金がある場合、個人の銀行情報を登録していれば、自動的に還付金が振り込まれるなどその内容レベルは相当なものとなっています。
一方コロナ影響による経済への影響は大きく、特に中小企業は大きなダメージを受け、経営に苦しんでいるため、中国政府は社会保険の免除、税金の減免などの優遇政策をとっています。コロナ影響に関連するいくつかの代表的な優遇政策をご紹介させていただきます。
まず社会保険関連では、
2020年2月に中国人力資源社会保障部・財政部・税務総局が発行した「企業負担の社会保険費を段階的に減免することに関する通知」(人社部発[2020]11号)により、湖北省以外の企業では、中小企業に対し2020年2月から6月まで企業負担の社会保険費(基本養老保険・失業保険・労災保険)を免除し、大手企業に対しては、2020年2月から4月まで企業負担の社会保険費を半額徴収することとしました。
また湖北省の企業では、企業規模を問わず、2020年2月から6月まで全ての企業に対し、企業負担の社会保険費を免除しています。
その後、2020年6月に上記同じ政府三部門発行の通知(人社部発[2020]49号)により、地域を問わず中小企業に対する社会保険の免除政策は延長され、2020年12月末まで延長執行されることとなりました。
なお湖北省以外の大手企業に対する社会保険費の半額徴収政策は2020年5月及び6月にも適用されています。
一方税務関連では、
まず増値税減免の政策として、中国財政部・税務総局発行の関連公告により、2020年3月から12月まで、湖北省の増値税小規模納税企業に対し3%の増値税を免除、湖北省以外の増値税小規模納税企業に対し1%の増値税(従来は3%)を徴収することとしています。
次に企業所得税の政策として、中国国家税務総局発行の公告により、小型微利企業(条件として、年間課税所得300万元以下、従業員300人以下及び資産総額3,000万元以下)に対し、2020年5月から12月までに申告した企業所得税は2021年1月に延期納付することができます。
このような各種優遇規定は今後の状況に応じて継続、または新たな政策が出てくることも予測されますが、中国ではこのような政策を出すスピードが速く、またその内容もシンプルで、執行も早いのが実情です。これは前述の中国当局が、従来から電子化を進めてきたことも要因の一つです。
また日本では消費税の減免を求める意見もあったとのことですが、結果消費税については減免対象とはなりませんでした。しかし中国では増値税に対する減免策を導入している点などは、日中間の施策の違いとして興味深い内容と思われます。
今後も中国の各種優遇政策の変更内容等に注目したいと思います。
以 上
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