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【特集】新型コロナ関連(COVID-19) CHINA 国・地域情報 海外派遣社員
【CHINA】中国出入国の現状について(2023年9月現在)
2023.09.27
※ 本ブログはBUSINESS PARTNER株式会社BPアジアコンサルティング の原稿提供により掲載しております。
最近では日中間のビジネス往来が増えてきています。しかし厳しいゼロコロナ政策の印象もまだ残っており、中国訪問は大変では?と思われる方も多いと思います。
そこで9月に中国訪問した実例をもとにその現状を紹介いたします。
ビザについて:
日本人のノービザ制度は一時停止中で、再開の目途も見えないのが実情です。そこで中国訪問ビザ(Mビザ)を取得する方が増えています。
コロナ期間中に中国が厳しいビザ発給制限をしていたため、中国ビザって取得が大変では?と思われる方も多いと思います。しかし現在では既に正常化し、申請すれば4日程度で発行されます。
但し申請の「予約」を取るのに2‐3週間程度かかること、また申請時には本人出頭(指紋採取)が必要であるため、ビザ取得は早めに行うのが良いでしょう。
また裏技として、APECビジネスカードによる中国入国も可能です。この場合イミグレーションでファストゲートを通れるメリットもあります。
さらに取得費用もAPECビジネスカードのほうが比較的安い(但し取得には時間がかかる)ので、こちらをご準備するのも一考です。
エアチケットについて:
従来は日中間往復チケットが30万円程度と非常に高額でしたが、最近では10万円もあれば購入が可能ですし、更に安いLLCもあります。また予約状況もそれほど混雑していません。これは便数が増えたことと、旅行者が思ったほど多くない為と思われます。
中国出入国時の健康状況申請について:
従来はPCR陰性証明の提出などハードルが高かったのですが、現在では中国の健康状況申請アプリにデータを入力し、二次元バーコードを取得するだけでOKです。もちろんPCR検査は不要です。
このバーコードは中国到着時にスキャンが求められますが、日本出発時の空港カウンターで確認されることもあります。
なお、このアプリ申請は24時間で有効期限が切れてしまうため、あまり早く申請すると中国到着時に期限が切れることがあります。ただこの場合も、中国到着時にスマホなどですぐに申請ができるので、それほど大きな問題にはなりません。
加えてこの申請は中国出国時にも必要となります。日本に帰ってくるときも申請・二次元バーコード取得を忘れないようにご注意ください。
日本の空港にて:
日本のイミグレーションにおいて、顔認証パスや自動化ゲートのサービスが開始しています。詳細は日本の関連HPに委ねますが、日中間の往来はまだ比較的少ないものの、最近の日本の空港は外国人ツーリストが多く、対面のイミグレーションは非常混雑しますので、これらのパスを事前に準備しておけばよいでしょう。
また日本帰国時には日本税関に紙の税関申告書を提出していたと思いますが、今では電子申告書による通過が可能です。電子申告のほうが並ぶ人の数が少なく、こちらも準備しておくと便利でしょう。
中国の空港にて:
中国到着時のイミグレーションにおいて手書きの入国カードを提出しますが、そのフォーマットが新しくなっています。古いフォーマット(黄色の紙)は受け付けてくれないので、到着時のイミグレーションで新しいフォーマットのカードに記入しましょう。
なお出国時の手書きカードは廃止されました。
現地でのお金について:
従来は両替した人民元をもって現地滞在+クレジットカードというのが一般的でしたが、現在では中国現地の電子マネー(WECHATペイ、アリペイ)の普及が高度に進み、逆にクレジットカードや現金を扱うところはかなり少ないのが現状です。
もちろん現金しかない、と言えば受け取ってくれるでしょうが、お釣りがないと言われ、この場合泣く泣くチップとしてあげてしまうことになります。
一方中国電子マネーは中国国内の実名登録された銀行口座との紐付けが必要で、外国人には事実上使えない状態でした。しかし現在では外国人旅行者向けにクレジットカードで電子マネーにプリペイドチャージできるサービスが開始しています。
これを用いれば現地での各種支払に困ることはありませんし、またプリペイド残高が残ってしまった場合、クレジットカードに返金もできます。
但し、このサービスにも一部限界があり、例えばWECHATやアリペイのミニアプリ(例:シェア自転車や、地下鉄バスの交通アプリ、タクシーアプリ)などは実名登録が無ければ動かないため、外国人には事実上使用不可となります。
従って、使える先は現地でのホテル、飲食、店舗等での物品購入などに限定されます。
中国でのネット環境について:
中国では日本のHP、検索エンジン、スマホの各種アプリ(LINEやニュース等)はほとんどが動かないと思ったほうが良いでしょう。これは中国当局が外国との間にファイヤーウォールを引いている為ですが、コロナ前と比べてその制限が更に拡大しているように感じます。
これを回避するためにはVPNを利用するしかないのですが、そのVPNも中国で使えるものとそうでないものがあり、どれを使えばよいのかなど非常にわかりにくい状況です。
一番よいのは現地の人にどのVPNサービスが良いかを聞くことです。今は良くても将来もそのVPNサービスが良いかどうかは分からない為です。
以上、各種注意点はありますが、日中間の往来はほぼコロナ前の状態に戻ってきていると思われ、今後もより多くの方々が往来していただければと思います。
以 上
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